医院名 |
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医療法人 田口歯科医院 |
院長 |
田口 望 |
住所 |
〒483-8259 愛知県江南市上奈良町錦60-1 |
診療科目 |
歯科、矯正歯科、小児歯科、歯科口腔外科 |
電話番号 |
0587-59-8288 受付時間 9:00~12:00 14:30~18:30 (土曜~17:30) |
あなたの顎(がく)関節の自己チェック法(日本顎関節学会)
(合計点数が8.6以上では顎関節症の危険あり)
顎関節症の代表的な症状は、「あごが痛む(顎関節痛)」、「口が開かない(開口障害)」、「あごを動かすと音がする(顎関節雑音)」の三つで、このうち一つ以上の症状があり、鑑別診断で他の疾患がない病態を「顎関節症」といいます。
顎関節は手足の関節と同じような基本構造を持っていますが、異なる面も多くあります。
顎関節は頭の骨(側頭骨)のくぼみ(下顎窩)に下あごの上先端の骨(下顎頭)が入り込む構造で、その間にクッションの役割をする関節円板という組織が挟み込まれています(下図)。
関節円板はコラーゲンと呼ばれる線維のかたまりで、血管や神経がありません。開口時には下顎頭が下顎窩からさらに前に出るように動きます。また、閉口時には、下顎頭が下顎窩にはまりこみます。この動きは、四肢の関節にはない関節の動きです。この時、関節円板が、下顎頭と協調して開口時には前に移動したり、閉口時には後ろに戻ったりします。これは大きく口を開けて、食物を口に入れ、噛みつぶしていくとき、下顎頭を介して、側頭骨に力が過大にかからないように関節円板が協調して移動することにより、圧力を分散させる仕組みになっているからです。
関節円板は下顎頭の外側と内側にしっかりと付着していますが、前後方向の付着が緩いため、大きな力が持続的に顎関節に加わると、関節円板にズレ(転位)の生じることがあります。このズレの92%は前方で、8%が内外の側方、ごくまれに後方にも生じます。また、閉口時に関節円板にズレがあっても、最大開口時にはこのズレが戻る場合と、戻らない場合とがあります。戻る場合には開口時と閉口時に「カックン」と関節音がします。また、戻らない場合には、急性期には「口が開けられない」、「口を開けると耳の前が、とても痛い」などの症状がみられます(下図)
日本で初めて、私が1986年に名古屋大学在職中に顎関節症の症型分類(Ⅰ型からⅤ型の分類)を作製し、それが種々改良が重ねられ、欧米の分類との整合性が図られ、現在下記の分類に至っています(ほぼ同じ形式であるが、心身医学的要因のⅤ型が、二軸として別枠で捉え、それがなくなっている)。
ほとんどの症例は、スプリント療法と運動療法の保存的治療で対処します。
患者さんにとっては、肉体的にも経済的にも負担の少ないものです。
痛みが強い場合は、鎮痛薬の規則的な服用で関節内の炎症を鎮めるとともに、スプリント(下図)といわれる義歯と同じレジンという樹脂で作成した歯列全体にかぶせる装置を夜間のみ使用するスプリント療法と、顎の動きに伴う痛みを軽減する運動療法の保存的な治療が一般的で、当院は、世界でも最新の治療法を提供しています。
運動療法には、術者(先生)が行う運動療法と、その効果を持続させるために行うセルフケア(患者さん自身の行うもの)があります。
―プロフェッショナルケア(術者の行う運動療法)―
不明な点や、判らないことなどお気軽にご相談ください。